インクリメントP株式会社様 導入インタビュー

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技術開発部第二技術部 第三技術グループ 阿部裕司様、第二技術グループ 竹下政孝様

技術開発部第二技術部 第三技術グループ 阿部裕司様、第二技術グループ 竹下政孝様

導入の背景、要件

- 御社でAWSを導入しようとした経緯について、教えてください。

当社はデジタル地図会社で、主軸事業としてカーナビコンテンツの開発・制作を行っています。カーナビの新製品は、主に夏冬のボーナスの時期に発売されるため、その直前が繁忙期となり作業用サーバの負荷がぐっと高くなります。しかしシーズンオフともなると、サーバの負荷は一気に10分の1程度になります。つまり、当社の事業には繁忙期と閑散期のサーバ需要の差が非常に大きいという特徴があります。

オンプレでサーバを用意する場合には、当然繁忙期の需要量に合わせなくてはなりません。また閑散期でも保守管理のコストは繁忙期と同じように発生します。これらの問題を解決するために事業状況に応じた伸縮性のあるインフラを実現すべく、クラウド化について検討が始まりました。

AWS契約の決め手

技術開発部第二技術部 第三技術グループ 阿部裕司様

- サーバのクラウド化を検討するに当たって、どのような要件が挙がっていましたか?

当社では地図という極めて大規模なデータを扱うので、そのデータ処理量も膨大なものになります。そのため第一にその処理負荷に耐えられなくてはなりません。クラウド導入を検討し始めた時点では、数社がクラウドベンダーの候補に挙がりましたが、最終的にはマシンスペックの点で2社に絞られました。

次に実機評価として、2社のクラウド上でサーバ環境を構築し、実際のデータを利用して処理を行う試験を行いました。当社の場合、高いマシンスペックを要するバッチ処理が多いこともあり、それまでオンプレで行っていたものと同等の処理をクラウド上で実行できるのか、というのが最大の懸念でした。試験の結果、もう1社が提供する最高スペックのマシンでも満足したパフォーマンスが得られなかったため、AWSの採用を決定しました。

AWSのクラウドサービスは他社と比較してマシンスペックが圧倒的に高いので、ある程度予測していた結果ではありましたが、これほど差が出るとは思っていませんでした。

処理時間については、アプリケーションデータの使い方の関係上、単純比較ではオンプレより若干遅くなる部分もありましたが、AWS環境を利用した処理時間でも許容範囲でしたので、最終的に導入を決めました。

- AWSのプロバイダーとしてNRIネットコムを選ばれたのはどのような理由でしょうか?

NRIネットコムとのやりとりは、クラウドの導入検討を始めた2013年位から始まっていました。当時、AWSのプレミアムパートナーは、野村総合研究所ともう1社しかありませんでした。私達としては、まったく新しいサービスを導入するに当たり、豊富な実績を持つプロバイダーとの協力関係を構築したいと考えていました。アマゾンと直接のコネクションのある野村総合研究所のグループ会社であるNRIネットコムは、大きな安心感に繋がりました。費用面でも他社と比較して条件が良かったため、NRIネットコムと契約することとなりました。

導入の効果

- 2015年1月に正式な契約を交わして以降、AWSについては期待した効果をお感じですか?

そうですね。最も顕著な点は、開発者の要求に迅速に応えられるようになったことです。例えば開発者から、急ぎ本番環境と同じ開発環境を用意して欲しいという依頼があった場合などです。オンプレの場合、購入するサーバの物理的構成の検討から始まり購入のための稟議を通して、データセンターに搬入し、設定して…というプロセスを踏むことになるので、最低1ヶ月は必要でした。ところがAWSでは、極端に言えば本番環境をコピーすれば済むわけで、要求されている環境をわずか1~2日で用意できます。私達の作業工数という点でも、開発に着手するまでのスピード感という点でも、大きな変化だと思います。コスト削減や伸縮性のあるインフラ構築と同様、開発要望へのスピーディーな対応はクラウド化の目的の一つでした。

またサーバの保守管理においても、オンプレの場合、物理的に私達がデータセンターに赴いて作業をするので工数がかかりますが、クラウドになれば、物理的な管理の部分は私達の手を離れます。今時点ではまだオンプレ環境が残っている過渡期なので、工数が減ったと実感できるまでには至らないのですが、予定通りにオンプレ環境を縮小できれば、私達の作業負担は大幅に軽減できるだろうと感じています。

- NRIネットコムについてはどのようにお感じですか?

私見ですが、コンサルティングというのは、こんなにいろいろと手伝ってくれるのか、という印象です。

AWS導入に当たって、私達もある程度はAWSアーキテクチャについて勉強をしていたものの、それでも初めてのことなので試行錯誤が続いていたのですが、ここまで現場の技術的なサポートをしてもらえるとは正直、想定していませんでした。

技術サポートの契約を結んでいることもありますが、NRIネットコムに問い合わせをして、社内で答えられること、アマゾンにエスカレーションして回答してくれることといろいろあっても、基本的に「分からない」という返答されたことはほとんどありません。頼りがいがあります(笑)。

第二技術グループ 竹下政孝様

- 具体的に印象に残ったことはありますか?

今、どの企業でも同様だと思いますが、当社でもセキュリティは非常にプライオリティの高い事項です。ただ、オンプレとクラウドではその設計思想がまったく異なり、社内にはノウハウがほとんどありませんでした。クラウド環境におけるネットワークセキュリティやユーザー管理の枠組みの構築はNRIネットコムの協力なくしては不可欠でした。

技術面だけでなく、AWSを導入するにあたっての社内調整などでもアドバイスをいただきました。というのも、AWSは、アメリカベースのサービスですので、契約等においてもAWS側にかなり有利な規定となっているなど、日本の商習慣に馴染まない部分がありました。当社内でそれを納得させるべく、どのように説明すれば納得感が得られるかなどのアドバイスを頂きました。当社だけでなく、他の取引先でも同じような点が懸案になることを事前にご存じだったからこそのアドバイスだと思います。経験の蓄積があるのだなという実感がありました。

- AWSによるクラウド化で困ったことはありますか?

導入における数少ないデメリットと言えるのですが、AWSの場合、ちょっとした設計変更によってコストが変化するため、その都度、予算を修正するというプロセスが発生しています。また、サーバの使用量に応じて課金されるシステムになっており、何をどうすると課金されるのか、その部分が社内のユーザーには見えにくいので、知らぬ間にコストが発生しているという事態も起きています。例えば、AWSではストレージからのデータダウンロードにも課金が発生するので、オンプレと同じ感覚でデータを取得していると思わぬ出費に繋がることがあります。

コストの見積もりが立てにくいという点はアマゾン側でも問題視していて、現在の使用量と同時に、月内の見込み使用量が可視化されるようになりました。費用の計上に関しては、プロジェクト単位での使用料を算出してもらうなどNRIネットコムには既に対応頂いています。ただ正直、コストの見積もりのしにくさについてはまだ不十分だと考えており、改善方法についてNRIネットコムと共に引き続き検討しているところです。

現在、本番用のサーバ移行を終え、今年度下期には、開発用サーバの本格移行に着手する予定です。全てのオンプレサーバが寿命を迎える2年後にAWSへの移行が完了します。その時点で、コスト削減の効果も明確になってくると考えています。これまでのマシン購入費とサーバの保守管理等に関わる人件費を勘案すると、概ね32%ほどのコスト削減を見込んでいます。

今、当社では、言ってしまえばサーバをオンプレからクラウドに移行しただけ、とも言える状態です。今後はデータベース管理サービスの「RDS」など、アマゾンが提供するマネージドシステムを活用して、さらなるコスト、工数の削減が見込めるだろうと考えていますので、今後も、NRIネットコムに助けて頂きながら、実現していきたいと考えています。

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