デジタルトランスフォーメーション時代のデータ活用を成功に導くポイントとは? 1/2

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(本稿は「日経ビジネス」「日経クロストレンド」2018年7月号に掲載された記事の転載です。)
デジタルデバイスやマーケティングツールの多様化に伴って、企業が取得できるデータ量は目まぐるしい勢いで増加している。その一方で、入手経路や技術要素の異なるデータが増えたことで、データを横断的に分析・活用する難易度も上がってきている。どのようにデータを活用すれば、事業の成果に繋げることができるのだろうか?
今回、デジタルマーケティングやWeb・クラウドソリューションに幅広い強みを持つNRI ネットコム株式会社の事業企画室 室長の井川氏、デジタルマーケティング事業部 坂本氏、クラウド事業推進部 喜早氏にお話を伺った。

成果につながるデータ活用のポイントとは?

デジタルトランスフォーメーションと呼ばれる、オンライン・オフライン問わずあらゆる生活者との接点にデジタルが入り込み、ユーザーの活動データを計測することができる現代。しかし、「企業が扱えるデータの種類や量は莫大に増加しており、データ活用のためのツールも増えていますが、一方で、データの持つ価値を事業上の成果につなげられている企業は決して多くはありません。」と、喜早氏は言う。では、企業がデータを活用して価値を生み出すために大事なポイントとはなんだろうか。

多くの企業に対し、データ活用のコンサルティングを行ってきた坂本氏は「データ活用の成果を出すために重要なことは、各部門で持つデータの中から、本当に効果に繋がっている因子を特定することです。オンラインですぐ使えるデータだけでなく、基幹系で保持している取引データなどのオフラインデータも含めて、目的達成のためのデータや指標を捉える必要があります」と言う。

しかし、統合すべきデータや関連する部門が多岐に渡り、構想段階で躓いてしまうケースも多い。また、経営層から投資対効果を求められ、返答に窮する場合も多い。そのような場合は、どのような打ち手があるのだろうか。

「小さな成果」を出していく

今回の取材では、関係者を広く巻き込む前段階で行う検証プロセス「PoC(Proof of Concept)」というキーワードが度々登場した。このPoC について、坂本氏は次のように語る。「一口にデータ活用と言っても、“そもそも何から始めるべきかわからない”というクライアント様の中には、KPI を定義できないケースが多く見受けられます。そのような場合には、小規模なトライアルプロジェクト(PoC)で効果測定を繰り返して、クライアント様と一緒になってKGI に繋がる因子を特定していきます」

また、実際に業務でのデータ活用を考えた場合について、喜早氏は「データ分析業務は、施策や業務に落とした後の運用プロセスの構築も重要となってきます。クラウドを利用したPoC では、運用を見据えたデータの収集・分析からアクションに至る一連のプラットフォームの検証も気軽に行うことができるため、無理なく効率良いデータ活用システムの構築に繋がります」と語る。

NRI ネットコムでは、どういった指標を使えば仮説検証が行えるのかという「マーケティング視点」を持ち合わせたデータサイエンティスト、仮説検証を行うにはどのような環境を構築すればよいのかという「システム視点」を持ち合わせたデータエンジニア、さらに様々な施策・アクションの実行に必要となるWeb チャネルやモバイルチャネルを構築するデザイナーやシステムエンジニアが揃っており、短期間でPoC を遂行する体制が整っているという。PoC を通じて成果を見える化することは、事業部門とシステム部門とのコミュニケーションを円滑化するのみならず、経営層の合意形成を図りながらプロジェクトを進める上で、大きな助けになるはずだ。

「やってみなければわからない、という内容でもクラウドを活用することで、比較的短い期間での仮説検証が可能です。そして、今のベストアンサーが時々刻々と変わっていくことを念頭に、絶えず検証を繰り返すことのできるアーキテクチャ設計を行った結果、PDCA が継続的に回り続ける仕組みを見つけ出すことが、データ活用の成果につながっていきます」(喜早氏)

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