Google アナリティクス + Google AdWords の連携でサイト・アプリの認知を高めよう 第1回 (神崎健太) メリットいろいろ! Google アナリティクス と Google AdWords をリンクしよう

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Webサイトやアプリをローンチしたものの、なかなかユーザーに利用してもらえない。そういった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。無数のコンテンツが氾濫している今の世の中においては、ターゲットユーザーに対して、自分のコンテンツを効率的にアピールしていくことが非常に重要です。

アピールを行う手法としては、SEOやソーシャルメディア、広告、PRなどが挙げられます。もちろんそれぞれ一長一短はありますが、中でも現在のオンライン広告のシステムは、効率性という点で優れたパフォーマンスを発揮できるよう設計されています。

当記事では、そういったオンライン広告施策を実施するにあたり、Google アナリティクス と Google AdWords をリンクすることの利点と、連携方法について紹介していきたいと思います。

対象読者

  1. オンライン広告施策に興味がある方
  2. Google アナリティクス と Google AdWords の連携メリットや連携方法を知りたい方

Google アナリティクス とは

Google アナリティクス は、Google が提供するアナリティクスプラットフォームです。自分のWebサイトやアプリに「どういったユーザーが」「どこからアクセスし」「どんな行動を取っているのか」計測を行うことが、基本的な役割となっています。

また、広告プラットフォームの Google AdWords や AdSense とも連携を行う機能が備わっているため、広告主にとっても強力な味方となり得ます。

Google アナリティクス には、無料版だけでなく、有料版の Google アナリティクス 360 というプロダクトもあります。そちらでは、SLAの適用や、いくつかの制約の緩和、さらには各種機能の追加など、さまざまなメリットを享受することができます。ただ、無料版でも十分強力なプロダクトになっているため、まずはそちらから試してみることをおすすめします。なお、有料版との詳細な比較についてはこちら をご覧ください。

Google AdWords とは

Google AdWords は、広告配信の役割を担うプラットフォームです。日頃よく目にする検索連動型広告やディスプレイ広告、さらにはYouTubeの動画広告など、さまざまなフォーマットのオンライン広告を管理・配信することができます。

また、Google 検索の結果画面や、日本のインターネットユーザーの9割以上をカバーすると言われる Google ディスプレイネットワークに広告を配信することができるため、リーチ性という点でも非常に優れたプラットフォームとなっています>。

Google アナリティクス と Google AdWords のリンクを行うメリット

Google アナリティクス と Google AdWords のリンクを行う主なメリットは大きく3つです。

1. レポートの統合

Google アナリティクス のレポート画面に、Google AdWords のレポートを統合することができます。

レポートを統合すると、Google アナリティクス が持つWebサイトやアプリに関する行動データと、Google AdWords が持つオンライン広告の配信データを紐づけて分析することが可能となります。

Google アナリティクス AdWords レポート
Google アナリティクス AdWords レポート

2. リマーケティングリストの連携

Google アナリティクス の管理画面から、特定の条件にもとづいたユーザーのリストを作成し、Google AdWords に連携することができるようになります。こうした連携機能を活用すると、「カートに商品を入れたものの、購入には至らずにWebサイトから離脱したユーザー」に対して、購入をプッシュする広告を当てていくような施策が可能となります。

3. Google アナリティクス の指標の連携

Google アナリティクス が持つ、目標やeコマーストランザクション、さらには、直帰率、平均セッション時間、ページ/セッションなどの指標を、Google AdWords にインポートすることができるようになります。

Google アナリティクス の広告向け機能を利用する

Google アナリティクス と Google AdWords のリンクを行う下準備として、Google アナリティクス の広告向け機能を利用できる状態にしておきましょう。

広告向け機能については、以下の手順で利用を開始することができます。

Web

  1. https://www.google.com/analytics/ にアクセスし、Google アナリティクス にログインしてください。
    • Google アナリティクス 公式サイト
      Google アナリティクス 公式サイト
  2. 管理画面より、プロパティ列の「トラッキング情報>データ収集」を開いて下さい。
  3. 「リマーケティング」および「広告レポート機能」をオンにしてください。
    • Google アナリティクス 広告向け機能の有効化
      Google アナリティクス 広告向け機能の有効化
  4. 「保存」を押下してください。

なお、上記の管理画面から設定を行う方法以外に、トラッキングコードに以下のようなコードを追記する方法もあります。

JavaScript

ga('require', 'displayfeatures');

ただし、こちらの方法では、一部機能(検索広告向けリマーケティングリストの作成)が制限されてしまうため、基本的には Google アナリティクス の管理画面から設定を行うようにしてください。

  • ※注
    Google タグマネージャにて、「ディスプレイ広告向け機能を有効にする」のチェックボックスにチェックを入れて広告向け機能を有効化した場合も、同様に一部機能が制限されます。

アプリ

アプリ用のプロパティについては、Google アナリティクス の管理画面から広告向け機能を有効化することができないため、以下のようにトラッキングコードを編集してください。

Android

広告機能を有効にするためのトラッカーで、enableAdvertisingIdCollectionメソッドを呼び出し、広告IDを収集できるようにする必要があります。

Java

// Get tracker.
Tracker t = ((AnalyticsSampleApp) getActivity().getApplication()).getTracker(
    TrackerName.APP_TRACKER);
// Enable Advertising Features.
t.enableAdvertisingIdCollection(true);

iOS

libAdIdAccess.aライブラリとAdSupport.frameworkライブラリをアプリにリンクしてから、各トラッカーでallowIDFACollectionを「YES」に設定することで、広告主識別子(IDFA)を収集できるようにする必要があります。

Objective-C

// Assumes a tracker has already been initialized with a property ID, otherwise
// getDefaultTracker returns nil.
id tracker = [[GAI sharedInstance] defaultTracker];
// Enable IDFA collection.
tracker.allowIDFACollection = YES;
  • ※注
    Googleタグマネージャを利用している場合は、「広告IDの機能を有効にする」のチェックボックスにチェックを入れてください。

Webもしくはアプリについて上記の設定が完了したら、Googleアナリティクスの管理画面の「プロパティ設定」より「ユーザーの分布レポートとインタレストカテゴリレポートの有効化」をオンにすることをおすすめします。

Google アナリティクス ユーザーの分布レポートとインタレストカテゴリレポートの有効化
Google アナリティクス ユーザーの分布レポートとインタレストカテゴリレポートの有効化

こちらをオンにすることで、ユーザーの年齢や性別、さらには趣味・嗜好のような情報をレポート画面で確認できるようになります。

広告向け機能の利用に関する注意点

Google アナリティクス の広告向け機能を利用する場合は、プライバシーポリシーとして、ユーザーに以下のような情報を開示する必要があります。

  1. Google アナリティクス の広告向け機能の概要。
  2. Google アナリティクス のCookieを含む1st Party Cookieや、Googleが提供する広告配信プラットフォーム、DoubleClick Digital MarketingのCookieのような3rd Party Cookieを組み合わせ、どのように使用しているか。
  3. Google アナリティクス の広告向け機能を、どのような方法でオプトアウト(無効にすることが)できるか。

また、ブラウザ用の Google アナリティクス オプトアウトアドオンの利用について、ユーザーに提示することも推奨されています。

上記以外にも、「欧州連合のユーザーの同意ポリシー」や「パーソナライズド広告に関するポリシー」など、準拠する必要があるポリシーがいくつかあるため、必ず一度は「Google アナリティクス の広告向けの機能に関するポリシー要件に目を通すようにしてください。

Google アナリティクス と Google AdWords のリンク方法

Google アナリティクス と Google AdWords のリンクは、Google アナリティクス の管理画面より、簡単に行うことができます。

具体的な手順については、以下の通りです。

  1. 使用している Google アカウント に、リンクを行う Google アナリティクス のプロパティの編集権限と、Google AdWords のアカウントの管理者権限があることを確認してください。
  2. Google アナリティクス の管理画面より、「AdWordsのリンク設定」を押下してください。
  3. 使用している Google アカウントが権限を持つ Google AdWords のアカウント一覧が表示されますので、リンクするアカウントを選択し、「続行」を押下してください。
    • Google アナリティクス リンク済みAdWordsアカウントの選択
      Googleアナリティクス リンク済みAdWordsアカウントの選択
  4. リンクグループのタイトル(任意)を入力してください。
  5. リンク対象のビューを選択してください。
    • Googleアナリティクス リンクグループのタイトル入力とリンク対象ビュー選択
      Googleアナリティクス リンクグループのタイトル入力とリンク対象ビュー選択
  6. 「アカウントをリンク」を押下してください。

自動タグ設定と手動タグ設定

Google AdWords で配信する広告に関する計測を Google アナリティクス で行うためには、「自動タグ設定」と「手動タグ設定」と呼ばれる2つの手法のどちらかを利用する必要があります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

自動タグ設定

自動タグ設定は、Google AdWords のデータを Google アナリティクス に自動的にインポートするための機能です。自動タグ設定を使用すると、ユーザーが広告をクリックしてWebサイトを訪問した際、ランディングページのURLに「gclid」というパラメータが付加されるようになります。例えば、広告のランディングページに「www.mysite.com/」を指定した場合、ユーザーが広告をクリックすると、アドレスバーには「www.mysite.com/?gclid=123xyz」のようなURLが表示されます。

手動タグ設定

手動タグ設定は、Google AdWords で広告を入稿する際に、最終ページURLとして「utm」パラメータ付きのURLを設定する方法です。例えば、広告のランディングページのURLが「www.mysite.com/」の場合、最終ページURLは「www.mysite.com/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=spring_sale&utm_term=running」のように設定します。

本題から外れるため割愛しますが、utmパラメータには一定の設定ルールがあるため、「 [デフォルト チャネル グループ]のチャネル定義」を参考に設定するようにしてください。

また、パラメータを発行するためのツール(Web向けAndroidアプリ向けiOSアプリ向け」も用意されているため、そちらを利用するとより安全な運用が可能です。

以上が「自動タグ設定」と「手動タグ設定」の説明となりますが、それでは、どちらを利用すべきなのでしょうか。

「gclid」パラメータを利用できないなど、何か特別な事情がある場合を除けば、自動タグ設定をおすすめします。自動タグ設定には、手動タグ設定と比較して以下のような利点があるためです。

  1. 個々の最終ページURLに手動でパラメータを設定する必要がなくなるため、ヒューマンエラーが発生しづらく、作業コストも抑えることができます。
  2. Googleアナリティクスの目標やeコマーストランザクションを、Google AdWords にインポートすることができるようになります。
  3. 広告が掲載されたドメインや Google AdWords で設定された広告グループなど、Google アナリティクス 上で確認できるデータの幅が広がります。

また、自動タグ設定は、Google AdWords にて以下の手順で有効化することができます。

  1. https://www.google.com/adwords/にアクセスし、Google AdWords にログインしてください。
    • Google AdWords 公式サイト
      Google AdWords 公式サイト
  2. 歯車のアイコンを押下し、「アカウント設定」を選択してください。
    • Google AdWords アカウント設定
      Google AdWords アカウント設定
  3. 「設定」タブにて「トラッキング」の「編集」をクリックしてください。
  4. 自動タグ設定のチェックボックスにチェックを入れてください。
    • Google AdWords 自動タグ設定の有効化
      Google AdWords 自動タグ設定の有効化
  5. 「変更を保存」を押下してください

あくまで参考までですが、自動タグ設定によってセットされる一部の値を、手動タグ設定で上書きするような設定も、Google アナリティクス の管理画面より可能ですので、必要に応じてそちらもご利用ください。

おわりに

以上で、Google AdWords を利用したオンライン広告施策に Google アナリティクス を活用するための基本的なセットアップが完了しました。考慮・調整しなければならないポリシー要件はいくつかあるものの、想像以上に簡単にセットアップできたのではないでしょうか。ぜひ、両プラットフォームの活用を通して、お持ちのWebサイトやアプリの認知拡大・利用促進を進めてみてください

神崎健太

執筆者 神崎健太

Google アナリティクス 360 の利活用サポートをはじめとしたデジタルマーケティングの支援、アドテクノロジーの知見をもとにしたオンライン広告施策推進などを行っています。

本稿は、開発者のための実装系WebマガジンCodezineにて連載中です。

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